椎間板ヘルニア
当院では、生体力学・運動力学の視点から骨格構造をとらえ、頭蓋仙骨系カイロプラクティック(頭蓋骨&骨格調整)を用いて全身を対象に施術しています。
頭蓋仙骨系カイロプラクティックは、頭蓋骨調整を主軸に米国カイロプラクティック・オステオパシーの優れた複数のテクニックを融合した手技です。
施術では、姿勢分析・運動テスト・可動域検査・モーションパルペーション(動的触診)・筋機能テストで、身体の様々な問題点を洗い出すことで、各テクニックの特徴に最も相性の良い手技を組み合わせることで最善の効果を狙うことが可能です。
ここでは、椎間板ヘルニアの原因と改善について、保険診療やリハビリとは異なる「骨格調整」「骨盤矯正」の視点から解説します。
椎間板ヘルニアの原因と改善方法
椎間板ヘルニアとは?
椎間板ヘルニアは、脊椎(特に腰椎や頚椎)にある椎間板が変性し、内部の髄核が飛び出して神経を圧迫することで、痛みやしびれを引き起こす疾患です。
特に、長時間のデスクワークや姿勢の乱れ(長時間のあぐら・猫背)が影響することが多く、慢性化すると日常生活にも大きな支障をきたします。
主な症状
- 腰や首の強い痛み(特に動作時に悪化)
- 下肢や腕のしびれ、感覚の異常
- 長時間の座位や立位で症状が悪化
- くしゃみや咳で痛みが増す
- 片足(または片手)の筋力低下
椎間板ヘルニアの原因とは
カイロプラクティックの視点
カイロプラクティックでは、椎間板ヘルニアの主な原因は脊椎のアライメント異常(歪み)と考えます。
- 腰椎・頚椎の歪みが神経圧迫を引き起こす
- 骨盤のズレが腰椎の負担を増加させる
- 関節の可動域制限により、症状が悪化
カイロプラクティック矯正(アジャストメント)により、脊椎のバランスを整え、神経の圧迫を解放します。
整形外科と骨格療法の骨格への捉え方の違い、また日本での認知の違いで骨盤矯正を信じない疑った層が存在しますが、米国ではカイロプラクティックは国家公認の医療であり専門大学が存在する徒手医療です。
カイロプラクティックというと腰や首を捻る操作のイメージが先行していますが、これは多数ある手技の一部に過ぎず、筋骨格系を通じて神経機能や身体の働きを改善するテクニックは多数存在します。
オステオパシーの視点
オステオパシーでも、カイロプラクティックとほぼ同じく骨盤の歪みを重点に置きますが、筋膜や筋肉のバランスと動脈の流れを整えることで、椎間板ヘルニアの痛みを改善することを目指します。
- 椎間板の変性が起こる背景には、血流や内臓機能の低下が関与している
- 神経の緊張を解放することで、症状の軽減が期待できる
マッケンジー運動療法の視点
マッケンジー療法では、運動動作テストにより「腰痛を3つの分類」に分け、それぞれに適したエクササイズを行います。
- Derangement Syndrome(構造的変位症候群)
- 椎間板の変性が原因で、神経圧迫による痛みやしびれが強い。
- 特定の動作(後屈 or 前屈)で痛みが変化する。
- Dysfunction Syndrome(機能障害症候群)
- 筋肉や関節の柔軟性低下が原因で、痛みが持続。
- 可動域を改善するストレッチや運動が必要。
- Postural Syndrome(姿勢性症候群)
- 長時間の悪い姿勢が原因で、痛みが発生。
- 姿勢改善や正しい動作習慣を学ぶことで予防が可能。
椎間板ヘルニアは、「構造的変位症候群」であることがほとんどですが、時に整形外科でヘルニアと診断されても、動作テストで陰性のケースも数多く診ています。
特に強度のぎっくり腰でも、整形外科テスト(SLR:下肢伸展挙上テスト等)でヘルニアと同等の結果となり診断を受けるケースや画像診断(MRI)で明確に椎間板が脊髄へ圧迫している状態で入院手術を言い渡されたケースでも改善した例もあります。
一般的な対処法とその違い
医療機関での対応(整形外科)
- MRI・レントゲンによる診断
- 消炎鎮痛剤やブロック注射
- 手術(重度の場合)
接骨院・整体での対応
- 電気療法や温熱療法
- 骨盤矯正や筋肉のほぐし
- ストレッチやマッサージ
当院のアプローチ
当院では、椎間板ヘルニアに対し、カイロプラクティックは「椎間板と神経系の働きを最適化すること」に重点を置き、オステオパシーは「体全体のバランスを整え、血液循環を促すこと」に焦点を当てます。
どちらの視点も重要であり、当院では カイロプラクティックの骨格と神経系へのアプローチと、オステオパシーの全身バランス調整、マッケンジー療法を組み合わせた手技で改善へ導きます。
施術は、トムソンテーブル(矯正専用台)を活用し、椎間板に対する負担を最小限にしたアジャストメントを行います。
ただし、検査評価の結果(神経麻痺など緊急手術の必要性や腫瘍の疑い)によっては手技療法の範囲を超えるケースもあります。その場合、医療機関での検査や治療をおすすめすることがあります。
- カイロプラクティック
- 腰椎の土台となる仙骨変位に対してローガンによる調整
- トムソンテーブル(矯正台)を活用し、椎間板に無理な負担をかけずに調整(ピアーズ矯正)
- 腰椎変位・椎間板のバランスを整え、神経圧迫を軽減
- オステオパシー
- ストレイン・カウンターストレインによる過度な緊張と痛みの解放
- ポジショナルリリースで筋緊張や関節可動域の緩和
- マッケンジー療法
- 症状の分類に応じたエクササイズを指導
- 再発予防のためのセルフケアを提案
椎間板ヘルニアのまとめ
椎間板ヘルニアは、椎間板の変性や神経圧迫による痛みやしびれが特徴です。カイロプラクティック・オステオパシー・マッケンジー療法を組み合わせ、症状の改善と再発予防を目指します。