頭蓋療法クレニオセラピーとは?

頭蓋療法クレニオセラピーについて
当院では、頭蓋仙骨系に基づく骨格矯正(調整)を行い、脳と脊髄を保護する硬膜の緊張解放(リリース)および脳脊髄液の生成と循環を促進することで、身体の自然治癒力(自己回復力、免疫力)を効果的に増進させる手技療法を提供しています。
背骨全体の歪みは、その内部に存在する硬膜の捻れから引き起こされることが多く、身体はそれを補正する形で歪みを形成しバランスを取ります。硬膜の緊張は単なる骨格の歪みだけでなく、脳神経や脊髄神経にも影響を及ぼし、自律神経やホルモン系の調整機能にも関与します。
そのため、ストレスによる交感神経の過剰な働きや、ホルモンバランスの乱れを引き起こす可能性があります。 硬膜は、頭蓋と仙骨の間で繋がっており、その構造的な重要性から、歪みがあると体全体に影響を及ぼす可能性があります。
当院の手技療法は、従来の「背中を揉みほぐす」「背骨を捻る」操作とは一線を画し、体幹の深部から歪みの本質を是正する強力な効果を発揮します。表面的な筋肉の疲労や緊張を一時的に緩和することを目的としていません。根本的な問題にアプローチするため、深い効果を期待できます。
頭蓋仙骨系システムについて
頭蓋仙骨系は、脳と脊髄を保護する「硬膜(髄膜)」と「脳脊髄液」から構成され、このシステムは頭部、顔面、口などの「頭蓋骨」から「仙骨」まで延びています。これらのシステムの不均衡や制限(バランスの喪失、動きの制限)は、人体の感覚、運動、神経系に深刻な影響を与えることがあります。この理論に基づく治療体系を「頭蓋仙骨系」と呼び、当院の施術もこのシステムに基づいて行われます。
頭蓋仙骨系には、呼吸や心拍とは異なる独自のリズム(Cranial Rhythmic Impulse: CRI)が存在し、このリズムの滞りや制限が神経系の不調や身体機能の低下を引き起こします。当院では、施術を通じてCRIの正常な動きを促し、全身のバランスを整えることを目的としています。
頭蓋への治療は非常に優しく、軽いタッチで調整されます。正しい頭蓋縫合や後頭部、上部頸椎の整列により、脳へ酸素や血流、脳脊髄液が適切に供給され、治癒メカニズムが促進されます。
この調整により、脳の機能が活性化され、ストレス、疲労、ホルモン(内分泌)系のバランスが整い、不定愁訴の回復や免疫力の向上が期待できます。
治療中は深いリラクゼーションが得られ、交感神経の緊張が緩和されることが多いですが、慢性化した問題に対してはその効果が感じにくいこともあります。しかし、時間をかけて深い調整が進むことで、次第にその効果が現れます。
脳脊髄液について
脳脊髄液は、血液と並び、人体にとって非常に重要な役割を果たしています。この脳脊髄液は、骨盤の中心に位置する「仙骨」の動きによって脳へ運ばれ、循環を行います。立っている際、脳脊髄液は重力により自然に下降しますが、脳へ戻すためには仙骨のポンプ作用が必須です。
しかし、仙骨の可動性が低下すると、このポンプ作用が弱まり、脳脊髄液の循環が滞ります。可動性低下の主な原因には、長時間の座位姿勢、外傷(尻もちや骨盤周囲の捻挫)、慢性的なストレスによる筋緊張などが挙げられます。仙骨の動きが制限されることで、脳脊髄液の供給と排出のバランスが崩れ、自律神経の乱れや慢性疲労を引き起こす可能性があります。
仙骨が前後に動くことで、脳脊髄液は循環し、脳が活性化します。これは血液の動脈と静脈の関係と似ており、脳に必要な栄養素や酸素を供給し、老廃物を排出する役割を担っています。
脳脊髄液の循環が乱れると、頭痛、肩こり、背部痛、目の奥の痛み、寝付きの悪さ、倦怠感、疲労感、さらには自律神経系やホルモンのバランスに問題を生じる可能性があります。特に、上部頸椎、仙骨、頭蓋骨の歪みと脳脊髄液の循環不良は、これらの症状に関連していることが多く、その場合、当院の頭蓋療法が非常に効果的です。