自律神経失調症とは?原因と改善方法

自律神経失調症とは?
自律神経は、私たちの体のあらゆる機能を無意識にコントロールする神経系であり、交感神経(活動時に優位) と 副交感神経(リラックス時に優位) のバランスによって成り立っています。ストレス、生活習慣の乱れ、姿勢の歪みなどが原因でこのバランスが崩れると、さまざまな不調が現れます。
主な症状
- 慢性的な疲労感(寝ても回復しない)
- 頭が重い、ぼーっとする
- めまい、ふらつき、不安感
- 不眠、日中の強い眠気
- 動悸や息苦しさがある
- 胃腸の調子が悪くなりやすい(便秘・下痢・胃もたれ)
- 肩こり・首こりがひどく、頭痛が起こりやすい
- 寒暖差に弱く、すぐに体調を崩す
- 手足が冷える、またはほてる
- 不安感、イライラ、抑うつ気分
自律神経の乱れが進むと、内臓機能や血流の循環にも影響を与え、身体全体の調子を崩してしまいます。
自律神経と脳脊髄液・血流(動脈の循環)の関係
(1) 脳脊髄液と自律神経の関連性
米国のオステオパシーでは、自律神経の働きを正常化するには、脳脊髄液の流れを整えることが重要 とされています。
脳脊髄液の役割
- 脳と脊髄を保護し、神経細胞に栄養を供給
- 老廃物の排出をサポート
- 脳内の圧力を一定に保つ
この流れが滞ると、神経の働きが低下し、自律神経のバランスが乱れると考えられています。
(2) 血流と自律神経の関係
血流(動脈の循環)の悪化も自律神経の乱れを引き起こす大きな要因です。
動脈と自律神経の機能不全
- 脳への酸素・栄養供給が不足 → 自律神経の働きが低下
- 交感神経が過剰に働く → 筋肉の緊張 → 血流のさらなる悪化
こうした悪循環が続くことで、自律神経のバランスが崩れ、慢性的な不調へとつながります。
カイロプラクティックの視点
カイロプラクティックは「神経系の働きを最適化すること」に重点を置き、オステオパシーは「体全体のバランスを整え、血液循環を促すこと」に焦点を当てます。
どちらの視点も重要であり、当院では カイロプラクティックの神経系へのアプローチと、オステオパシーの全身バランス調整を融合した「頭蓋療法クレニオセラピー」 を提供しています。
カイロプラクティック:脊椎の調整により、神経の伝達を正常化
- 首(頸椎)の歪みが交感神経を過剰に刺激し、リラックスできなくなる
- 脊椎のゆがみが神経伝達を阻害し、自律神経の調整機能が低下
- 姿勢の悪化によって、呼吸が浅くなり、副交感神経がうまく働かなくなる
オステオパシーの視点
オステオパシー:体全体のバランスを整え、血流と神経の働きを最適化
- 筋膜のねじれや緊張が神経を刺激し、交感神経が過剰に働く
- 胸郭(胸まわり)の硬さが自律神経の働きを阻害し、深い呼吸ができなくなる
- 頭蓋骨の歪みが脳脊髄液の流れを妨げ、神経伝達を乱す
この2つの視点を統合することで、自律神経の乱れを根本から整えるアプローチを行います。
頭蓋療法クレニオセラピー
頭蓋療法クレニオセラピーは、米国カイロプラクティック&オステオパシーの優れたテクニックを融合し、日本人の体質や環境に合わせて再構築した技法で自律神経に効率良く働きかける手技療法です。
- 頭蓋骨のわずかな動きを調整
- 脳と脊髄を包む硬膜の緊張解放
- 第四脳室の働きと脳脊髄液の流れを改善
- 上部頚椎〜仙骨(骨盤の中心部)の位置を調整
といった手法により、自律神経のバランスを整えます。米国では、頭蓋、脳と脊髄、神経系の機能を調整する手技療法は広く研究されています。
頭蓋療法クレニオセラピー|自律神経整体で期待できる効果
- 頸椎・脊椎の調整と神経バランスの回復よう
- 上部頚椎の歪みを整え、自律神経のバランスを正常化へ導く
- 脊椎全体のアライメントを調整し、リラックスしやすい状態へ誘導
- 動脈・リンパの流れを促進させる骨格全体の調整
- 頭蓋や首周りの筋・筋膜の緊張を解消
- 血流を改善し、全身のめぐりを整える
- 呼吸に関わる筋肉のトリガーポイントを緩め、酸素供給を改善
- 呼吸と神経系の調整で胸郭の可動性を高め、深い呼吸を促進
- 頭蓋仙骨系の調整で脳脊髄液と自律神経調整
- 頭蓋骨の微細な調整で、脳脊髄液の流れを改善
- 副交感神経を優位にし、自然にリラックスできる状態へ導き、ストレスの軽減に寄与する
自律神経を整える生活習慣とセルフケア
(1) 生活習慣の見直し
- 規則正しい睡眠を確保する(寝る時間・起きる時間を固定)
- ストレスを軽減する習慣をつける(適度な運動、趣味の時間を持つ)
- 栄養バランスの取れた食事(カフェインや糖分を控える)
(2) 姿勢を整えることの重要性
- 正しい座り方・立ち方を意識する
- 猫背やストレートネックを防ぐ姿勢改善エクササイズ
- 呼吸を深くすることで副交感神経を優位に
(3) 自律神経を整えるセルフケア
- 腹式呼吸で自律神経を安定させる
- 軽いストレッチで血流を改善
- リラックスできる時間を持つ(瞑想やヨガなど)
まとめ
自律神経の乱れによる不調に悩んでいる方にとって、整体によるアプローチは一つの選択肢になり得ます。特に、オステオパシーの理論を取り入れた頭蓋療法クレニオセラピーは、
脳脊髄液の流れを整え、神経の働きをサポート
血流を促進し、全身の循環を改善
副交感神経の活性化によるリラックス効果
といった作用により、自律神経のバランスを整える可能性があります。
自律神経のバランスを整えることで、多くの方が体調の変化を実感しています。ただし、改善のスピードや感じ方は人それぞれで、生活習慣や体の状態によって異なります。
自律神経失調症は、単なるストレスではなく、神経・筋膜・呼吸のバランスが深く関係しており、カイロプラクティック・オステオパシー・頭蓋療法クレニオセラピーを組み合わせることで根本からの改善を目指します。
当院では、薬に頼らず、自然に整う体をつくるアプローチを提供しています。「原因不明の体調不良に悩んでいる」「ストレスで体が常に緊張している」という方は、ぜひ一度ご相談ください。