自律神経失調症
当院では、生体力学・運動力学の視点から骨格構造をとらえ、頭蓋仙骨系カイロプラクティック(頭蓋骨&骨格調整)を用いて全身を対象に施術しています。
頭蓋仙骨系カイロプラクティックは、頭蓋骨調整を主軸に米国カイロプラクティック・オステオパシーの優れた複数のテクニックを融合した手技です。
施術では、姿勢分析・運動テスト・可動域検査・モーションパルペーション(動的触診)・筋機能テストで、身体の様々な問題点を洗い出すことで、各テクニックの特徴に最も相性の良い手技を組み合わせることで最善の効果を狙うことが可能です。
ここでは、自律神経失調症によって引き起こる体調不良や不定愁訴に関して説明します。
自律神経失調症とは?
自律神経は、私たちの体のあらゆる機能を無意識にコントロールする神経系であり、交感神経(活動時に優位) と 副交感神経(リラックス時に優位) のバランスによって成り立っています。ストレス、生活習慣の乱れ、姿勢の歪みなどが原因でこのバランスが崩れると、さまざまな不調が現れます。
代表的な症状
- 慢性的な疲労感(寝ても回復しない)
- 頭が重い、ぼーっとする
- めまい、ふらつき、不安感
- 不眠、日中の強い眠気
- 動悸や息苦しさがある
- 胃腸の調子が悪くなりやすい(便秘・下痢・胃もたれ)
- 肩こり・首こりがひどく、頭痛が起こりやすい
- 寒暖差に弱く、すぐに体調を崩す
- 手足が冷える、またはほてる
- 不安感、イライラ、抑うつ気分
具体的な部位と症状
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全身
- 倦怠感(疲労感、だるさが続く)
- 四肢のしびれや冷え
- 微熱が続く
- 筋肉痛や関節の痛み
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頭・顔
- 頭痛(圧迫感やズキズキした痛み)
- めまい(立ちくらみ、ふわふわ感)
- 顔やまぶたのむくみ
- 顎関節の違和感や痛み
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目
- 目の疲れ(眼精疲労)
- かすみ目
- まぶしさを感じやすい
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耳
- 耳鳴り
- 聴覚過敏
- 耳が詰まった感じ(耳閉感)
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口・のど
- 口内炎が頻発する
- のどがつかえる感じ(ヒステリー球)
- 唾液の分泌低下や口の渇き
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胸・心臓
- 動悸(心臓の鼓動が早くなる、ドキドキ感)
- 胸の圧迫感
- 息苦しさ(浅い呼吸、不完全燃焼感)
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胃腸
- 胃もたれ
- 食欲不振
- 吐き気や嘔吐
- 下痢と便秘を繰り返す(過敏性腸症候群)
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背中・腰
- 肩こり
- 背中の痛みやハリ
- 腰痛
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手足
- 冷え性
- 足がむくむ
- 手足の痛み
精神的・感情的症状
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精神的疲労
- 集中力の低下
- 記憶力の低下
- やる気が出ない(無気力感)
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感情の不安定
- 不安感や緊張感
- イライラしやすい
- 涙もろい
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睡眠障害
- 寝つきが悪い
- 夜中に目が覚める(中途覚醒)
- 熟睡感がない
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抑うつ症状
- 何をしても楽しくない(楽しめない)
- 自分がダメだと思う(自己否定感)
- 未来への希望が湧かない
特徴的なケース
- 午前中は特に体が重く、午後になると少し元気になる
- 病院で検査を受けても「異常なし」と診断される
- 複数の症状が一度に現れる、または日によって変化する
自律神経と脳脊髄液・血流(動脈の循環)の関係
(1) 脳脊髄液と自律神経の関連性
米国のオステオパシーでは、自律神経の働きを正常化するには、脳脊髄液の流れを整えることが重要と考えます。
脳脊髄液の役割
- 脳と脊髄を保護し、神経細胞に栄養を供給
- 老廃物の排出をサポート
- 脳内の圧力を一定に保つ
この流れが滞ると、神経の働きが低下し、自律神経のバランスが乱れると考えられています。
(2) 血流と自律神経の関係
血流(動脈の循環)の悪化も自律神経の乱れを引き起こす大きな要因です。
動脈と自律神経の機能不全
- 脳への酸素・栄養供給が不足 → 自律神経の働きが低下
- 交感神経が過剰に働く → 筋肉の緊張 → 血流のさらなる悪化
こうした悪循環が続くことで、自律神経のバランスが崩れ、慢性的な不調へとつながります。
構造的視点|原因と背景
カイロプラクティックの視点
脊椎の調整により、神経の伝達を正常化
- 頸椎の歪みが交感神経を過剰に刺激し、リラックスできなくなる
- 脊椎のゆがみが神経伝達を阻害し、自律神経の調整機能が低下
- 姿勢の悪化によって、呼吸が浅くなり、副交感神経がうまく働かなくなる
オステオパシーの視点
体全体のバランスを整え、血流と神経の働きを最適化
- 筋膜のねじれや緊張が神経を刺激し、交感神経が過剰に働く
- 胸郭(胸まわり)の硬さが自律神経の働きを阻害し、深い呼吸ができなくなる
- 頭蓋骨の歪みが脳脊髄液の流れを妨げ、神経伝達を乱す
共通する考え方
- オステオパシー&カイロプラクティックは、どちらも単に症状を抑えるのではなく、身体(骨格構造)全体のバランスを整え、自然治癒力を引き出すことを目指しています。
- 不定愁訴においては、個人の生活習慣、心理的要因、身体構造の全てが関連しているため、個別化されたアプローチが重要視されます。
どちらの観点からも、自律神経が関与する体調不良や不定愁訴は「身体のシステム全体の不調和の結果」として理解され、その調和を取り戻すために個々にあった様々な施術で対応します。
当院のアプローチ
頭蓋仙骨系カイロプラクティックのクレニオセラピーは、米国カイロプラクティック&オステオパシーの優れたテクニックを融合し、日本人の体質や環境に合わせて再構築した技法で自律神経に効率良く働きかける手技です。
- 頭蓋骨のわずかな動きを調整
- 脳と脊髄を包む硬膜の緊張解放
- 第四脳室の働きと脳脊髄液の流れを改善
- 上部頚椎〜仙骨(骨盤の中心部)の位置を調整
といった手法により、自律神経のバランスを整えます。米国では、頭蓋、脳と脊髄、神経系の機能を調整する手技療法は広く研究されています。
クレニオセラピー|自律神経整体で期待できる効果
- 頸椎・脊椎の調整と神経バランスの回復
- 上部頚椎の歪みを整え、自律神経のバランスを正常化へ導く
- 脊椎全体のアライメントを調整し、リラックスしやすい状態へ誘導
- 動脈・リンパの流れを促進させる骨格全体の調整
- 頭蓋や首周りの筋・筋膜の緊張を解消
- 血流を改善し、全身のめぐりを整える
- 呼吸に関わる筋肉のトリガーポイントを緩め、酸素供給を改善
- 呼吸と神経系の調整で胸郭の可動性を高め、深い呼吸を促進
- 頭蓋仙骨系の調整で脳脊髄液と自律神経調整
- 頭蓋骨の微細な調整で、脳脊髄液の流れを改善
- 副交感神経を優位にし、自然にリラックスできる状態へ導き、ストレスの軽減に寄与する
施術に加えて自律神経を整える
生活習慣の見直し
- 規則正しい睡眠を確保する(寝る時間・起きる時間を固定)
- ストレスを軽減する習慣をつける(適度な運動、趣味の時間を持つ)
- 栄養バランスの取れた食事(カフェインや糖分を控える)
姿勢を整える重要性
- 正しい座り方・立ち方を意識する
- 猫背やストレートネックを防ぐ姿勢改善エクササイズ
- 呼吸を深くすることで副交感神経を優位に
自律神経を整えるセルフケア
- 腹式呼吸で自律神経を安定させる
- 軽いストレッチで血流を改善
- リラックスできる時間を持つ(瞑想やヨガなど)
自律神経失調による体調のまとめ
自律神経のバランスを整えることで、多くの方が体調の変化を実感しています。ただし、改善のスピードや感じ方は人それぞれで、生活習慣や体の状態によって異なります。
自律神経失調症は、単なるストレスではなく、神経・筋膜・呼吸のバランスが深く関係しており、カイロプラクティック・オステオパシー・頭蓋療法クレニオセラピーを組み合わせることでさらに根本からの改善が期待できます。
当院では、薬に頼らず自律神経の乱れが整う手技が充実しています。「原因不明の体調不良に悩んでいる」「病院では異常なし、でもつらい」という方や、慢性的な疲労倦怠感や不定愁訴の改善でお悩みの方にもお役に立てると思います。ぜひ一度ご相談ください。